フリーランスマッチングエージェントから仕事の案件を獲得する確率を上げる10の心得

この記事を読むことで

フリーランスもしくは副業ワーカーとしてマッチングエージェントに登録しているけれど、なかなか案件をもらえなくて困っている方が、エージェントの使い方を理解し、エージェントから声がかかる確率が少しは高くなる

フリーランスとして活動している方はどのようにお仕事を探しているでしょうか?

一昔前は、フリーランスになった後も自分で営業をしたり、知人や友人から仕事をもらって活動するスタイルが一般的でした。

でも現在は副業マッチングサイトやフリーランスに案件を紹介するエージェントが数多く存在しています。

今回は、フリーランスを企業に紹介して企業とフリーランスをマッチングするエージェントとして活動している筆者が、エージェント目線で、より有効なエージェントの使い方を紹介します。

※以下、フリーランスというときは、副業人材も含みます。

※先に断っておきますが、一部、フリーランスの方からすると少し不愉快になるかもしれない表現があるので(あくまで内容を理解しやすくするため)、嫌な方はここでページを閉じてください。

フリーランスに案件を紹介するエージェントが何をしているか?

エージェントをよりうまく使うには、フリーランスに案件を紹介するエージェント(以下、フリーランスマッチングエージェントもしくはエージェント)が普段どういったことをしていて、どういうことを考えながらフリーランスに仕事を紹介しているかを知っていただく必要があります。

というのも、筆者が日々フリーランスの方と接している中で、「何か案件がほしい」「仕事を紹介してほしい」とよく言われますが、「貰っている情報が少なすぎる&抽象的すぎて何紹介したらいいかわからない」と思うことがかなり多いためです。
エージェントがやっていることや、考え方、フリーランスに案件を紹介するプロセスを知ることで、よりエージェントをうまく使えるようになると思います。

まず何をしているかについてですが、大きく分けて

  • フリーランス・副業ワーカーの集客
  • 登録面談
  • 案件探し(営業活動)
  • 企業と個人のマッチング

大体こんな感じです。エージェントによっては、マッチングして終わりというところもありますし、PJ管理までしているところもあります。
また企業と個人のマッチングに関しても、企業との面談に同席するエージェントもいますし、企業との面談同席はせず面談の調整までして個人一人で面談に行ってもらう、というやり方のエージェントもいます。

今回はエージェントをうまく使えるようになることを目的としているので、登録面談、案件探し、企業と個人のマッチングにフォーカスして説明していきます。

フリーランスマッチングエージェントが行うマッチングとは営業活動であることを理解する

フリーランスのマッチングエージェントは、企業と個人をマッチングする仕事をしています。

エージェントは基本的には個人からは無報酬で、マッチング時に企業からお金をもらうことで売り上げを上げています。つまり営業活動です。

営業活動ということは、営業の気持ちとしては、数ある登録者の中からより決まりやすい人材をピックアップして企業に提案する、ということはわかりますよね。
より決まりやすい人材とはどういう人か、どうやって企業への提案人材をピックアップするか、は後述します。

案件をもらうためにエージェントに登録している方は、まずはこのことを理解してください。これを理解すると今までとは別の視点が得られるはずです。

少し言い方は良くないかもしれませんが、エージェントが行っている営業活動(マッチング営業)とは、企業のニーズに対してフリーランスという商品をクライアントに提案しているというわけです。(理解しやすいようにこのような表現をしているので悪しからず。)

営業の方であればピンとくるかもしれませんが、商品を売っているということはエージェントは商品、つまりフリーランスの方個々人の経歴や実績、スキルを知る、より理解し、クライアントに提案する必要があるというわけです。エージェントも自分がクライアントに提案する人のことをよく知らない、ということではうまくマッチング出来るはずもありませんからね。

では次に、どうやってエージェントはお会いしたことのない個人の方を知るのか。それは2通りの方法があります。

一つ目は、エージェントへの登録時の情報です。すなわち、登録時の自己PRコメントであったり、履歴書、職務経歴書などです。

二つ目は、エージェントとの面談時の情報です。面談時に個人の方から経歴や実績、どういったことをしたいか、どういったことが出来るかをヒアリングしてその人のことを知ります。

エージェントはこの2つのタイミングによってのみ個人の方を知ることが出来ます。言い換えると、個人の方はこの2つのタイミングでのみでしか、エージェントに自分のことを知ってもらう機会がないということです。

フリーランスの方なら何かしらのエージェントに登録している方も多いと思いますが、ほとんどのエージェントのサイトで「登録者〇千人!〇万人!」と記載してあるものを見たことがあるかと思います。
エージェントはこの人数の中から、一つの案件に対して2~4名をピックアップして企業に提案するわけですからこの2~4名にまずはピックアップされる必要があるというわけです。
要するに、ピックアップされる確率を高めることで、結果的にエージェントから案件の話をもらえる確率が高まる、ということです。(←ここ大事)

ここまでのポイントおさらい
  1. マッチングエージェントは営業しているということを理解する(エージェント目線で考えてみる)
  2. マッチング営業というのは、企業のニーズに対して対応できるフリーランス(エージェントの商品)を紹介しマッチングすること
  3. エージェントは個々人のことを知る・理解する必要があり、新規登録フリーランスを、登録時の情報と面談の情報を頼りに知り、理解している
  4. 企業への提案人材にピックアップされる確率を高めることで、結果的にエージェントから案件の話をもらえる確率が高まる

フリーランスマッチングエージェントが企業への提案人材をピックアップする方法とは?

エージェントは営業活動を行い、クライアントがどういった人材を求めているのかをヒアリングし、その人材をピックアップして企業に提案をしています。

ピックアップする人材は大きく分けると「自社で稼働実績がある人材」「自社で稼働実績がない人材」に分かれます。

稼働実績があるなしの差は結構大きく、基本的には稼働実績がある人材の中から探すのが一般的です。というのも、稼働実績がある人材で且つ前回の稼働でクライアントからの評価が高い人材の方がフリーランスを紹介するエージェントとしても安心出来るからです。

え、だったら稼働実績ない自分がピックアップされることないのでは?と思われるかもしれませんが、実際にはそんなことはありません。
稼働実績がある人材の場合は、すでに別案件で稼働し工数がない場合も多いですし、タイミングが悪く受けられない、というケースもかなり多いことも事実だからです。

そんなときは、エージェントの社内ナレッジの中から、あの人に声をかけてみよう、とかフリーランスの登録DBをたたいて人材をピックアップします。
つまり、あの人に声をかけてみようの「あの人」に選ばれる、フリーランスの登録DB検索に引っかかる、ということが大事ということです。

フリーランスマッチングエージェントの記憶に残る、登録DB検索に引っかかるようにするためには?

エージェントの記憶に残る、登録DB検索に引っかかる、に共通して言えることは、面談でエージェントと話す際や、登録時の情報に「キーワード」を散りばめているか。

皆さんもグーグルで検索するとき、調べものをするときに検索窓にキーワードを入れますよね。エージェントがDBで検索するときもキーワードで検索します。例えば以下のような検索。

※以下のキーワードの組み合わせ

企業ニーズ:新規事業の立ち上げ

  • 新規事業
  • BtoBマーケティング、BtoCマーケティング
  • 新規事業立ち上げ
  • ゼロイチ、0→1

企業ニーズ:ベンチャー企業の資金調達

  • ベンチャー企業
  • 資金調達
  • デット
  • エクイティ
  • 財務

企業ニーズ:WEBマーケティング、広告運用

  • WEBマーケティング
  • 広告運用
  • ベンチャー企業
  • (広告)運用会社

あくまで一例ですが、こんな感じでDBで検索をかけていき、その中からプロフィール内容を見てピックアップしていきます。

ここでより検索に引っかかるためにこうした方がいい、というポイントを紹介します。
フリーランスの方が登録時に職務経歴書をアップロードすると思いますが、職務経歴書に書いてあるから大丈夫だろうと考えない方がいいです。基本的に検索時には一人一人の職務経歴署を隅から隅まで読むということはしないからです。というよりもそんなこと出来ません。

上記を踏まえて、各エージェントでDBの仕様は異なっているため一概には言えませんが、職務経歴書に書いてあることをDBで読み取らないケースの方が多いと思います。

登録時に自分のプロフィール(職務経歴)を入力する欄があると思うので、基本的にはプロフィール記入欄に直打ちするのが良いです。その方が職務経歴書のアップロードをするだけよりも圧倒的に検索に引っかかる確率が高くなると思います。

職務経歴が長くなる方は検索に引っかかりやすくするためにも長いままでよいですが(長ければいいというわけではありません)、職務経歴のサマリーも記入しておくのが良いと思います。職務経歴が長すぎると、結局その方の専門性が何かよくわからなかったり、何を得意としているかわかりにくかったりするので、自分は何が出来るかをアピールするためにも職務経歴のサマリーは記入した方がよいです。

サマリーには、自分の経歴だけでなく、実績や何を得意としているか、何が出来るのか、どういった案件だと自分のバリューを発揮しやすいかなどを記入すると良いかと思います。

またエージェントとの面談時にも同じように、経歴をただ伝えるだけでなく、どういった案件だと自分はバリューを発揮できそうか、何が得意で、こんな状況にある企業でこういう役割であればこれまでの経験から活躍できる、ということを具体的に伝えるようにしてください。

フリーランスがエージェントに登録してピックアップされるために、自分の得意なことやスキルの言語化は必須!

なんだ、意外と簡単!と思う人もいるかもしれませんが、自分は何が得意で、どういった企業でどういった案件なら自分の力を発揮できる、ということを言語化することはなかなか難しいと思います。エンジニアの方であれば、どんなPJに何の言語でどのくらいの期間どんな役割で、というのが言語化しやすいのですが、エンジニアではない人が自分のことを言語化するのは自己理解していないと難しいです。

逆にこれが出来る人は、自分が出来ることが分かっている方だと思うので、案件の獲得はさほど難しくないと思います。

ここで少し前の話に戻りますが、エージェントは企業にフリーランスを提案する際に、その人のスキルや得意なことを、経歴や実績と合わせて言語化して提案をしています。
エージェントが提案人材のことを言語化する際に、プロフィールが充実している、もしくは、しっかりサマリーとして企業に提案する内容(得意とし、力を発揮できること)がプロフィールに記載してあると、エージェントはピックアップしやすく企業に提案しやすい、ということです。

言い換えると、プロフィールを見ても経歴だけがただ羅列してあったり、プロフィールを見ても色んなことしてきたんだなというのは分かるけど、結局この人何が出来る人なんだろ?というプロフィールの書き方だと案件を紹介する候補に載ってこないというわけです。

フリーランスマッチングエージェントをうまく使うために

この記事のテーマはエージェントをこれまで以上にうまく活用する=エージェントを使って案件を獲得しやすくすることを目的としてまとめました。ということで、本記事の内容を以下にまとめて終わります。

この記事のまとめ
  1. マッチングエージェントは営業しているということを理解する(エージェント目線で考えてみる)
  2. マッチング営業というのは、企業のニーズに対して対応できるフリーランス(エージェントの商品)を紹介しマッチングすること
  3. エージェントは個々人のことを知る・理解する必要があり、新規登録フリーランスを、登録時の情報と面談の情報を頼りに知り、理解している
  4. 企業への提案人材にピックアップされる確率を高めることで、結果的にエージェントから案件の話をもらえる確率が高まる
  5. エージェントがピックアップする人材は「稼働実績がある人材」と「稼働実績がない人材」に大別され、稼働実績がある人材の方が声がかかりやすいのは事実だが、稼働実績がない人材にもチャンスはごろごろ転がっている
  6. エージェントは記憶に残っている人材や、登録DBをたたいて企業に提案する人材をピックアップする
  7. 登録時には、職務経歴書に書いてアップロードしているからOKではなく、プロフィール欄に直打ちする方が検索に引っかかりやすい
  8. 面談時にエージェントに与える情報や、登録時のプロフィールには、経歴だけでなく、実績や何を得意としているか、何が出来るのか、どういった案件だと自分のバリューを発揮しやすいかなどを記入すると良い
  9. つまり自分の得意なことを言語化するということ
  10. エージェントは企業に提案する際、人物の経歴やスキル、どういうことが得意でこんなことが出来ますよ、と言語化して提案しているため、登録時のプロフィール記入の際に、サマリーとして企業に提案する内容(得意とし、力を発揮できること)がプロフィールに記載してあると、エージェントはピックアップしやすく企業に提案しやすい